六世紀に本格的に中国から導入された所謂旧暦は、改良を加えられながら明治の太陽暦(新暦)への改暦まで約千二百年もの間使われてきました。

 江戸時代前期には「貞亨暦」といわれる初めて日本人が編纂した暦が作られ、以後江戸時代を通して、幕府によって統一された暦が全国に頒布されていきました。

 年々頒布数も増え続けた暦は、幕末には約四百五十万部も作られていたといいます。これは、当時世界的に見てもかなり高い普及率で、多くの人々が暦を読む事が出来、その暦に合わして生活していたことが窺えます。

 そんなに長く親しまれていた旧暦ですが、ある日突然に欧米諸国で使われている太陽暦(新暦)に変わることが決定したのです。明治五年十一月九日のことでした。