最近家庭の仏壇では電球の明かりをつけ ている所も多いが、一般にはロウソクに火をつけ仏前にお供えする。この明かりを灯明という。また、もっと昔は油に火をともす油皿が使われており、延暦寺で は灯明の火を絶やさないように細心の注意を払ったことから「油断大敵」という言葉が出来たという説もある。

 灯明は仏の智慧を象徴するものである。それは、灯明の光が暗闇を明るく照らすように、仏の智慧もまたこの世の暗闇を照らし、そこで迷っている私た ちを導いて下さるからである。

 近代日蓮宗学の大成者といわれる優陀那日輝上人は、お供え物で最も大事なものの一つに灯明をあげ、灯明は私たちの心を厳かで静粛にし、自分を制御 して戒めを持つのを助けてくれると述べられている。

 なお、お詣りの後、火の始末にはくれぐれもご注意を。