P1020862 六月に入ると、しとしとと雨がやさしく空気を包み、遠くの山々には霧が立ちこめ水墨画のように幽玄の世界が広がる。そんな日は心静かに写経をするのもいいかもしれない。写経は法華経の代表的な修行の一つでそのご利益も絶大だ。では、書き終わった写経はどうすればいいのだろうか。

 古来、印刷技術がなかった頃は写経が時空を超えて教えを伝える数少ない手段であったため未来の人たちの為に土中に納めて塔を立てたという。我が国でも平安時代から盛んに行われており厳島神社の平家納経などが有名である。江戸時代になると自分の為の修行の意味合いが強くなり、お寺へ写経を納め朱印を頂くのが一般化した。

 真如寺では六月五日に納経会が行われ、妙見山では二月十日のお火焚祭りで写経のお焚き上げが行われる。これを機に納経してはどうだろうか。