ある森に入ったらこんな声が聞こえて来ました。耳を澄ませると杉とタンポポが話をしているではありませんか。たんぽぽが杉に向かって言いました。

「杉さんはいいですね。背がすらーっと高く堂々としてみんなからいつも尊敬されている。それに日もいっぱい浴びられるし、雨も思う存分受けられるもの」

すると杉が答えました。

「何を言っているんだタンポポ君。君の方がよっ

日蓮宗大荒行。その修行僧が身に着けるのは麻の袈裟衣だ。

実はこの姿は私たち出家僧の死に装束である。私たちが臨終を迎え棺の中に入る時は、この姿になるのである。修行僧のこの装束には二つの意味がある。

一は、すでに仏の弟子として出家した時点で身命を仏に委ねたという、その原点を忘れずに修行するという心を示すため。

二は、たとえ力及ばず修行中端に倒れても、最後まで志を貫くと

続いて三草二木の喩えについてみていきます。三草二木の喩えは『薬草喩品第五』に説かれる教えです。

この世界には小さな薬草、中くらいの薬草、大きな薬草大きな木、小さな木のように様々な草や木があります。そこに雲から等しく雨が降り注ぎます。その雨は小さな花にも大きな木にも、平等に降り注ぎます…

祖母の趣味は、裁縫である。ほぼ毎日針を持ち、出会う人、縁ある人ごとに手縫いの巾着や手提げ袋をプレゼントしている。

数年前その手が止まったことがあった。それは、九十も半ばを過ぎた祖母が風邪をこじらせ一週間ほど寝込んだときのことである。「今まででこんなに臥せったことはない」と看病する母は言い、見守る我々家族も「歳が歳だから…」と相当に心配し…