法華経茶話

法華経ってなんだろう。仏教のなかでも日蓮宗でよく聞く法華経とは。成立の過程や簡単な内容にふれながら法華経にまつわるいろいろなお話しです。

 さて、前回まで大乗仏教と小乗仏教の違いについて触れながら、法華経が編纂されるまでの過程をみてきました。法華経は、全ての者は成仏できると説き、大乗と小乗の隔たりをなくすことを目的として編纂されました。つまり、法華経でお釈迦様が語りかけている主な聴衆は、大乗の修行者である菩薩と小乗の修行者ということです。

 しかし、お互いを批判し合い、一方は成仏できないと思い込んでいる修行者に、いき

 大乗の修行者を菩薩と呼びます。菩薩とは仏の悟りを求めて修行する者という意味です。菩薩は元々は修行時代のお釈迦様を指す言葉でしたが、時代が下るにつれて大乗の修行者を指すようになりました。菩薩というと、我々日本人にとっては馴染みのある言葉ですね。

 例えばお釈迦様の次に仏になることが約束されている弥勒菩薩や、慈悲の象徴である観世音菩薩、は皆様も名前くらいは聞いたことがあるかと思います

 大乗教団は、小乗の修行者のように僧院には籠らず、積極的に他者と関わることでお釈迦様の教えを実践しました。二つの教団は対立し、編纂された経典も一方を批判する内容でした、小乗の修行者の中には、お釈迦様の十大弟子で、智慧第一といわれた舎利弗、多聞第一といわれた阿難などがいましたが、大乗経典ではこれらの修行者を成仏の対象から除外してしまいました。般若経等がその例です。

 しかし法華経だけ

 当時の教団は、在家信者から広大な荘園を寄進されることによって成り立っていました。これによって出家者たちは生活に困らなくなり、民衆を顧みなくなっていきます。

 一方、お釈迦様在世当時の教団は、乞食によって維持されており、出家者達は民衆の布施によって自身が生かされているという自覚もありました。だからこそお釈迦様は出家者達と民衆のために平等思想をお説きになったのです。

 日蓮宗が根本聖典としている法華経は実は入滅後五百年以上経ってから編纂されたお経といわれます。とすると、法華経はお釈迦様とは無関係に成立したお経なのでしょうか。でもおかしいですね。お釈迦様と無関係に成立しているのに仏教といえるのか?それを説明するには法華経がどのような経緯で編纂されたのかを知る必要があります。

 お釈迦様は男女・出家在家を問わず、全ての人々が仏弟子であるとする平等思