真如寺では、二年に一度の身延研修を、今年は六月一六日から一八日、二泊三日でおこなった。

 初日は身延山の研修道場に着いて、まず開講式。読誦行の後、日蓮聖人の御廟所(お墓)へお詣りする。一行四五名が三〇〇メートル余りの距離を団扇太鼓に合わせてお題目を唱えながら行進。帰着して間もなく雷とともに大雨が降り出し、その夜は降り続いた。

 翌朝はすっきりと雨の上がった中を、太鼓に合わせて総本山久遠寺の朝勤にお詣り。その後、道場で朝食を済ませて、再び久遠寺へ行く。今度は斜行エレベーターに乗り、楽に上がる。五月に落慶法要を済ませたばかりの五重塔を特別に御開扉していただき、感激の内に参拝した。

 そして、いよいよ今回のメインスケジュールである奥之院思親閣への登詣だ。二時間余りの急峻な山道を一同足並みを揃えてお題目を唱えながら登る。途中、金色の釈尊像が祀られた丈六堂、日蓮聖人ご自作と伝えられる大黒様が祀られた三光堂などを参拝しながら進む。汗まみれ息切れの状態で、ようやく奥の院にたどり着く。日蓮聖人がご両親を偲んで植えられた「お手植えの杉」が枝を揺らせて私たちを迎えてくれる。

 ご開帳の後、下山はロープウェイでわずか一〇分足らず。日蓮聖人はご両親供養のために、毎日このお山を登り下りされたという。今の世の中、便利になったが、それに甘えて暮らす私たちは心も体もなんと弱くなったことか。宗祖のお心を理解するには、机上の理だけではなく、歩いてみることも大切だと実感した。 最終日は輪番奉仕の日である。輪番奉仕とは、宗祖日蓮聖人に、日蓮宗徒が交代で当番奉仕しお仕えすることを言う。早朝身支度を調えた私たちはまず日蓮聖人の御廟所に参り、唱題行を行じた。その後久遠寺へ登り、御真骨堂にて宗祖のご遺骨に報恩感謝の心を捧げて法要を執り行う。緊張の中にも心安らぐ一時を過ごし、帰路につく私たちの心は爽やかだった。