山のたより

能勢家文書

「信友」の「山のお便り」欄の記事を掲載しております。

 「やられたらやり返す。倍返しだ!」という言葉がテレビドラマで流行っている。ドラマはスカッとして気持ちがいいが、実世界で倍返しが繰り返されたら大変な事になる。

 キリスト教では右の頬を打たれたらもう一方を差し出せと教え、「目には目を」で有名なハンムラビ法典も同害報復が限度で、それ以上の報復を禁じている。

 悪さをされても、それすら修行の糧とするのが仏教流だ。

 記録的な暑さもようやく下火になってきたようだ。下界より涼しいはずの能勢でも、暑さに弱い私には、この夏は特別きつかった。

 もう一週間もあれが続いていたら、どうなっていたことやら。お陰で生き返った心地である。

 しかし、暑い暑いと愚痴をこぼすより、まず現状を受け容れて耐えることも大事だ。

 日蓮聖人は「冬はかならず春となる」と説かれている。夏もまたかなら

 ゲリラ豪雨が各地で頻発している。豪雨も怖いが、それ以上に怖いのが雷だ。昔から地震雷火事親父と言われるが、ひとたび雷が落ちると被害は甚大だ。

 先日も雷で水道や電気、電話などのライフラインが全て止まってしまい、この先どうなるのかとぞっとした。

 今の世の中、日常的に自然の怖さを感じることはほとんどなく、自分の身に何か起こらないと、人間が自然の中に生かされてい

 食事の時「いただきます」を言っているだろうか?お金を払っていれば言わなくてもいいと考える人は少数だと思うが、毎回意味を考えながら言っている人もあまり多くないのではないだろうか。

 これを丁寧な表現にしてみると「お命頂戴致します」となる。まるで時代劇に出てきそうな台詞だが、意味はお分かりだろう。

 私たちは毎日動物や植物などの様々な命を頂いて生きている。

 梅雨に入ると雨の日が続き、洗濯物も乾きにくいし、外の掃除や草抜きもできず、何となく気分までも落ち込んでしまいそうだ。

 だが、逆に考えれば屋内でゆっくりと腰を据えて仕事ができる、またとないチャンスでもある。休日なども部屋で本や映画を見たりと、雨の日の方がはかどることもある。

 手前味噌だが、そんな雨の日は写経もおすすめだ。雨音が周りの喧騒を消してくれるし他の誘惑も少ない