お寺の歳時記
本欄ではお寺の様々な行事や習慣について書いていきたいと思います。
普段行われている行事も、どんな意味があるのか意外と知らなかったりします。そんな素朴な思いを短いコラムで紹介します。
十一月一日から二月十日までの百日間、千葉にある大本山法華経寺に日蓮宗加行所が開設される。
ここでは行堂清規に随って自己の心身を鍛え、これに耐え抜く苦修錬行を日々行うため、大荒行堂とも言われている。
その始まりは、日蓮聖人の孫弟子にあたる日像上人が京都開教にあたり、その大願成就を祈り、またどんな法難に遭おうとも耐えうる心身を養うため寒夜壱百日鎌倉の海に入って修行したこと
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十月から十一月にかえて日蓮宗のお寺ではお会式が行われる。お会式とは日蓮聖人がお亡くなりになった年忌法要の事だが、多くのお寺ではこのとき聖人の頭にお綿をかぶせる。
これは、実は四大法難の一つである小松原の御法難の故事に倣ってお掛けしているのだ。
小松原の御法難とは、伊豆流罪を赦免され安房に帰郷された聖人を、熱心な念仏信者で地元の権力者である東条景信らが襲
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暑さ寒さも、などと言うように9月もお彼岸を過ぎると急に涼しい秋風が吹き始める。そんな秋の深まりを肌で感じつつご先祖様の墓参りをするのが一般的だが、そこでおはぎをお供えする方も多いのではないだろうか。
ご存じの方もいるだろうが、おはぎとぼた餅(牡丹餅)は実は同じお菓子だ。春は牡丹、秋は萩と季節によって名前が変わる風流なお菓子である。地方によっては粒あんかこ
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